ひざのヒアルロン酸注射について

中山 潤一

監修医師中山 潤一 医師(医療法人社団佳和会 理事長)

日本整形外科学会認定 専門医 / 医学博士 / 明石市整形外科医会会長

こんなお悩みの方へ

  • ひざの痛みが出始めた方
  • 半月板損傷や、変形性膝関節症の方
  • ひざ動き出しが痛む方
  • 早く痛みをやわらげたい方

ヒアルロン酸注射の特徴

1注射で行う、負担が少ない治療

ヒアルロン酸注射は、ひざの痛みをやわらげる目的で広く行われる治療です。短時間で終わるため、忙しい方でも受けやすい治療です。

注射

2ひざの痛みと炎症を緩和

ひざ関節で“潤滑”の役割を果たすヒアルロン酸を補うことで動作時の摩擦や刺激を減らし、軟骨の保護、痛み・炎症を抑制します[1][2][3]

ひざ

3効果の持続には限りがある

時間の経過とともに体内で吸収されるため、効果は一時的です。持続期間には個人差があります[4][5]

期限

ヒアルロン酸注射とは

治療の概要

治療の目的は以下の3つの点です。

  1. ひざ関節“すべり”を良くする
  2. 炎症を抑える
  3. 潤滑を補い、軟骨を保護する

ひざ関節の内側で炎症が起きると、ひざに水(関節液)がたまりやすくなり、ヒアルロン酸の粘りや弾力が低下することで、関節はスムーズに動きにくくなります。そこで、関節内にヒアルロン酸を補い、関節液の働きを“本来の状態に近づける”ことで、ひざ痛みを和らげます。
もし注射を続けても十分な改善が得られない場合は、手術や再生医療など、別の選択肢も含めて検討します。

ヒアルロン酸注射の作用機序
ヒアルロン酸注射の作用機序

効果と持続期間

注射したヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されるため、効果の持続は1〜2週間程度とされています。
一時的ではありますが、ヒアルロン酸注射には、これらの効果が期待できます。

副作用・リスク

よくみられる副作用として、注射部位に痛みや腫れが出ることがありますが、通常は数日で落ち着きます。
極めてまれではありますが、関節内に細菌が入ることで化膿性膝関節炎を起こす可能性はあります。

他に重大な副作用はほとんど報告されていませんが、

などがあげられます。

ヒアルロン酸注射は
根本治療ではありません

膝痛

関節内に注射したヒアルロン酸は徐々に体内で分解・吸収されるため、効果の持続期間は、1〜2週間程度です。

また、ヒアルロン酸注射は変形性膝関節症の根本的な治療ではなく、変形そのものを元に戻すことは難しいため、主に症状の緩和を目的とした治療であることをご理解ください。

症状が軽度~中等度の場合には効果が期待できますが、進行した重度の関節症や関節内の構造変化が大きい場合は、十分な効果が得られにくいことがあります。


ヒアルロン酸注射などで改善が乏しい場合には、次の治療として再生医療という選択肢があります。再生医療は、保存療法と手術の“中間”に位置づけられる新しい治療法です。
詳しくはこちらをご覧ください。

よくある質問

ひざのヒアルロン酸注射の料金はいくらですか?

変形性膝関節症などの診断がある場合、健康保険が適用されます。

3割負担では1回あたり1,000円~3,000円程度が目安で、1割負担(75歳以上など)の場合は1,000円前後です。別途、診察料やレントゲン代がかかる場合があります。

ヒアルロン酸注射は何回まで打てますか?

ヒアルロン酸注射の回数に厳密な上限はありません。

一般的に「週1回を5回」を1クールとし、効果を見ながら「2~4週に1回」と間隔を空けて継続するのが基本です。効果が弱くなってきた場合や、変形性膝関節症の進行により十分な改善が得られにくくなった場合は、漫然と続けるのではなく、別の治療法(ステロイド注射や手術など)を検討します。

ヒアルロン酸を膝に注射するデメリットは?

効果が一時的で根本治療ではないことです。

ひざ関節の潤滑油を補給する対症療法であり、数週間〜数ヶ月で効果が薄れるため、継続的な注射が必要になります。また、繰り返し注射することで効果が減弱する傾向にあり、感染症のリスクが高くなります。
一時的な症状緩和に有用な治療ですが、長期にわたって漫然と続ける治療ではありません。
急場をしのぐには良い治療ですが、長期継続を前提とする治療ではありません。

ヒアルロン酸注射は、効果を感じにくくなっても継続できますか?

痛みに効かなくなったら、注射を継続することはお勧めしません。

ヒアルロン酸注射は、変形性膝関節症の初期〜中期で痛みの軽減が期待できる治療の一つです。一方で、進行期以降では効果を実感しにくくなることがあります。
また、効きにくいからといって注射を頻回に続けると、感染や神経損傷などのリスクを高めてしまう可能性があります。他の治療法を検討しましょう。

ヒアルロン酸注射が効きにくくなったら、手術しか選択肢はありませんか?

入院や手術を必要としない再生医療を検討できることがあります。

すでにヒアルロン酸注射を受けているにも関わらず十分な効果が得られない場合は、再生医療をおすすめします。
治療の適応については、MRI画像を元に整形外科専門医が事前に詳しく診断し、効果の見込みも含めてわかりやすくご説明いたします。よろしければ『ひざ再生医療・MRI即日診断』にお申し込みください。

ヒアルロン酸注射の記事一覧

表示する記事はありません。

監修医師

中山 潤一

中山 潤一 医師

(医療法人社団佳和会 理事長)

経歴

  • 1995年 神戸大学整形外科入局
  • 2001年 加古川市民病院整形外科 副医長
  • 2005年 神戸逓信病院 医長
  • 2008年 神鋼加古川病院 医長
  • 2013年 中山クリニック 理事長就任、院長兼任

資格・免許

  • 日本整形外科学会認定 専門医
  • 日本整形外科学会認定 スポーツ医
  • 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医
  • 日本整形外科学会認定 リウマチ医
  • 日本整形外科学会認定 運動器リハビリ医
  • 日本リウマチ学会認定 専門医
  • 日本リハビリテーション学会臨床認定医
  • 日本骨粗鬆学会認定医
  • 厚生労働省義肢装具適合判定医

所属学会・活動

  • 明石市整形外科医会会長
  • 明石市医師会理事
  • 日本整形外科学会
  • 日本リウマチ学会
  • 日本骨粗鬆学会
  • 日本リハビリテーション学会